たびパパ 趣味の飛行機ページ 1/72〜900 半ダイキャストモデル



SDF Collection


DeAGOSTINI

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 デアゴスティーニ 自衛隊モデルコレクションシリーズ by DeAGOSTINI
 


 

分冊百科で有名なデアゴスティーニさんから注目のシリーズが出ました。その名も「自衛隊モデルコレクション」。まずは創刊〜3号までのフラッグシップモデルを購入してみました。

日本の空を守り続ける「最強」の戦闘機 F-15Jイーグル(航空自衛隊)


薄い冊子に大きなオマケでお馴染み、分冊百科で有名なデアゴスティーニさんによる注目シリーズ「自衛隊モデルコレクション」を購入しました。現時点(2013年1月)ではまだ全国販売されておらず、岡山・香川県のみ先行テスト販売されているようです。オフィシャルサイトでも普通にはたどり着けない場所で紹介されているので、まめにチェックしている方でないと見つけられないかもしれませんが、バックナンバーの通信販売は受け付けてくれました。・・・と書き始めた矢先に会社の近くの書店でもサンプルモデルが置かれるようになりました。もうそろそろ全国販売も近いのかな。

航空自衛隊の戦闘機、練習機は1/100スケールで展開されます。中型機等は1/250で提供されるそうですが1/200でないのは残念なところ・・・。ラインナップにはUS-1Aなどまだモデル化に恵まれていない機種まで含まれているからです。1/100スケールというのもスケールモデルの業界では珍しいですね。おそらくは雑誌の大きさから逆算して最もシックリときた大きさなのだろうと思います。プラモデルやダイキャストモデルなど、他のジャンルの模型と並べられないのは少し勿体無いですね。さてこの創刊号は恒例の特別価格990円で発売されていますが、ご覧のような見事なイーグルがついてきます。これで990円とは!驚くべき時代になりましたが、目の肥えたダイキャストモデルコレクターさんを満足させる一品かどうかは・・・ちょっと微妙かもしれませんが、ビギナーにとっては十分満足のいくものになると思います。造形はかなりバッチリ!

人形は顔が命。戦闘機も機首には目線が行きやすいと思いますが、赤いラインを引いたところに残念な分割線が目立ってしまいます。たった一本の線ですが、この線がモデルのクオリティーを大きく引き下げてしまっているのが大変にもったいないです。またシリアルナンバーが少し小さいかなぁ・・・と思うことと、緊急脱出用のコーションマークなど大きめのマーキングだけでも再現しておけばだいぶ印象も違ってくることでしょう。ちなみにレドームは金属製ですが機首〜背面はプラ製となっています。

赤いラインのところに分割ラインがありますが、上面がプラ、下側が金属となっています。説明を読むと精度を求める部分にはプラ、重量感を感じさせるために一部はダイキャストを使ったハイブリッドモデルというコンセプトのようです。ですのでエアインテイクの部分を触るとヒンヤリしますが、主翼をもつと感触はプラスチックです。普段からダイキャストモデルに触れている人にとっては「想像以上に軽い」と感じると思います。逆にプラモデルに慣れている方にとっては「ちょっと重い」と感じることでしょう。いずれにせとオールダイキャストを期待している方は評価に迷うかもしれません・・・が990円と割り切れば大したモデルであることは間違いありません。ただし2号からは2,490円になります。

通常のダイキャストモデルとの決定的な違いはコーションマークやステンシルなどの印刷です。このモデルは日の丸やシリアルナンバー、部隊マークといった最低限のものだけでした。ここも「踏むな」マークが散りばめられているとリアリティが増したことと思います。あと写真は撮っていませんが、エアブレーキは展張状態を再現することができます。

エンジンノズルは初期のものでなく、アイリス板を外した現行のものを再現・・・と宣伝していましたが、ここはまぁ及第点という出来だと思います。ノズルの中も造形されていた部分は○ですね。写真は撮っていませんがエアインテイク側の内側は浅く、のっぺらぼうなので×でした。

機体の腹側です。胴体下面はダイキャストでヒンヤリですが、主翼はプラ製です。材質の違いはモールドの繊細さに表れていました。主翼の方はまるでスミ入れをしたような細いモールドが走っていますが、胴体の方はかなりルーズなモールドとなっています。確かに主翼に細いモールドを再現しようと思ったらかなりコストは上がってしまうと思います。企画した方も悩みに悩んだ果ての開発だったと思います。

百科事典という側面をもつシリーズらしく、モデル化する機体も自衛隊の歴史を記念するような機体を選んでいるそうです。この機体は初めて実戦部隊に配備された機体だそうですが、今は解隊された202飛行隊を選んできたことは意外でしたし、マザースコードロンとして複座型を多く配備する同飛行隊に敢えて単座のJ型を当ててきたのも意表を突かれました。

大きさのイメージです。上が今回の1/100スケール、下がいつもの1/200です。当たり前ですが全長にして2倍の大きさがあります。イメージ的には1/72スケールモデルに近く、かなりの存在感があります。

ちょっと辛口な部分はありますが、990円で買える完成品としては驚くべき商品です。しかも解説書マガジンがついてきますから、見て、読んで、触って遊ぶことができます。これは新しい。私は1/200を集めており、航空機モデルは以降買わない予定ですが、ラインナップを見るとT-33やT-1など、結構マニアックな機体まで出してくれるようです。これはなかなかすごいコレクションになりそうですね。



 

2号からは2,490円と結構なお値段となりますが、注目したい海上自衛隊の護衛艦モデルがついてきます。フネの完成品モデルは珍しいので、かなり期待しています。

絶大な防空能力を持つ、日本初のイージス艦


護衛艦は1/900スケールで展開されます。一般的なプラモデルは1/700が多いので若干小さめのようですが、手に持った際は適度なサイズ感で気に入りました。陸海空のモデルの中では比較的ズッシリ感を味わえるのが護衛艦シリーズだと思いました。個人的にも一番注目しているジャンルです。

海上自衛隊護衛艦モデルのトップバッターを務めるのはイージス艦「こんごう」です。イージスという言葉はニュースで取り扱われる事も多いので既に一般用語として通用するほどの知名度があると思いますから、最初にもってくるにはベストな選択だったと思います。

本シリーズの護衛艦モデルは吃水線より下の部分も再現されたフルハルモデルの形式で提供されます。百科事典としての側面をもっていますからこれは妥当な選択だと思いますが、できることなら真ん中は接着せずに取り外しができ、ウォーターラインとしても遊べる仕様になっていればプレイバリューが上がったと思います。あと台座があれば飾った時にサマになるのになぁ…。

艦後部にはヘリ甲板が設けられていて、SH-60Kのミニチュアモデルが付属します。ヘリは窓枠などの部分は塗装されていますがローター部分は白のままなので、ここは塗装してあげると引き締まって見えるかもしれません。

艦首と艦尾には日本国旗と海上自衛隊旗が付属しています。戦艦大和と比べると装備も大きく変わっていることを実感しますが、自衛用装備として127mm速射砲Mk.45が装備されています。残念ながら砲台は可動しません。その後方に見えるのはミサイルを垂直に打ち上げるための装置VLS(Vertical Launching System)です。

イージス艦がもつ独特の艦橋構造物は思っていたよりしっかりと再現されていました。ただSPY-1レーダー周辺にはパーツの隙間が目立ってしまい、残念な結果となっています。マストは少し太いかもしれませんが、それでもきちんと造形されていてEaglemoss社の軍艦コレクションの大和と比較するとかなり良いです。

煙突やボートも再現されています。煙突部分にはアンテナも立っていますが、第5号についてくる「ひゅうが」ではアンテナは別パーツとして提供され、自分で接着する必要があります。「ひゅうが」に付属するアンテナの方は非常に細くシャープで格好いいのですが、かなり細かい作業と集中力が求められます。

後部ヘリ甲板とスクリューです。初代イージス艦の「こんごう」にはヘリ格納庫は設けられていませんが、「あたご」などの最新鋭艦では格納庫が用意されました。スクリューのすぐ後方には羽のようなものがありますが、実際の艦にもあるのでしょうかね。通常は水面下にあるので見ることができません。それにしても台座無しで飾る場合には便利な脚になります。

艦艇モデルは撮りなれていないので、どういうアングルが格好いいのか試行錯誤中…。下の写真と比べると少しの差でも艦首の長さの印象が違って見えてきますよね。うーん、楽しい。珍しいということもありかなり満足できると思う護衛艦モデルですが、塗装のカラーレシピがちょっと軽めの印象かな…と思いますがどうでしょう。もう少し暗めにすると重厚感が増して見えたかもしれません。ところでピットロードさんの商品を見ると、塗装済の「ひゅうが」は定価で7,800円もします。塗装とマーキングの作業がいかに大変でコストがかかるか…ということを物語っているように思います。

1/700サイズくらいの艦艇ダイキャストモデルがあれば売れそうだな〜と思っていたところに舞い込んできた「自衛隊モデルコレクション」。生粋のダイキャストモデル…とはいきませんが、かなり近い雰囲気で楽しむことができる面白い商品だと思います。実際に手を触れる艦体部分が金属製となっているので、触れる部分によってプラ・金属の質感が違ってしまう創刊号イーグルに比べると安心感を覚えます。オールダイキャストだと値段も万単位になりそうですが、2,500円くらいで収まるのはむしろ好都合です。このコレクションは全てを集めるのは金額的にも場所的にもハードルが高いのですが、艦艇モデルに的を絞って集めていこうと考えています。



 

第3弾は陸上自衛隊から最新鋭戦車が登場し、陸自ファンの心を掴んでいるものと思います。戦車は専門外ですが、ひとつくらい持っていても面白いアイテムだと思いました。

C4Iを装備した新型ハイテク戦車


ほぼダイキャストモデルではありませんが、出来栄えとしてはいい模型だと思います。私は戦車に関する知識がありませんので見たままをお伝えするだけですが…このシリーズを検討するにあたって買い続けるか判断をするのに手を出しておいても損はないと思います。かなり直線的なデザインで最新鋭っぽい雰囲気を漂わせていますね。よくわかっていなくても解説書が付いてくるのはこのデアゴスティーニさんたち分冊百科ジャンルの美点です。

戦車のプレイバリューとしては砲塔が回転することでしょう。10式戦車は平べったく長い形をしているためか、回転するとかなりインパクトのある姿を見せてくれます。残念ながら砲身の可動はありませんが、それでも色々な表情をつけて遊ぶことができます。ジオラマを用意して走破させるなんてのも楽しそうです。戦車シリーズは1/72スケールで展開されます。皮肉ですが同じ「自衛隊モデルコレクション」ではなく、他の1/72スケールプラモを並べて遊ぶことができるのです。

10式は「ひとまるしき」と読むようですね。正確には2009年12月に制式化されたそうですが、実質2010年デビューということのようです。Excel2010みたいなものですね。戦車は写真構図の中ではかなり歩留りよい形状をしているらしく、絵にしやすい被写体のようです。

ディテールです。実はこの戦車はほとんどがプラスチック製と思っていいです。ダイキャストのもつ重量感、ヒンヤリ感が味わえないというのは大きな残念ポイントですが、そのかわりプラなので造形はかなり細かく作られています。

上部ハッチは開きそうな雰囲気ではありませんが、情報量はかなりのものです。中でも機関銃はかなりの出来映えではないでしょうか。

後部にある洗濯かごはどのようにして使うのでしょうか…。注目すべきは最後部にあるスコップや砲身掃除用の器具と思われる道具たちです。これらは少しだけ凸に成形された部分に色が塗られているのですが肉眼でみるとけっこうよく描けています。まるでトリックアートみたい。

キャタピラ部分ですがこちらは固定式となっていて動作はしません。キャタピラはラバーパーツ製で、泥除けのような部分も同様です。ふと見ているとHGUCのガンタンクを連想してしまいますね。

オールダイキャスト製だったらスゴイ人気になっていた事でしょう。このモデルについては金属製パーツは車体の底の部分のみとなっています。ほとんど手に触れることもないのでちょっともったいないですね。普段は見える場所でもないので完全に省略された形となっています。

10式戦車は90式戦車に比べると小型化されています。コンパクトになった為にどうしてもスペース的な制約が発生し、火力など犠牲になる部分があるそうです。しかし小型になったメリットは大きく、90式では重すぎて輸送の際に砲塔と車体を分解して運んだり、自力では渡ることができない橋が存在したりと何かと運用面で面倒があったそうですが、この10式はそれらをクリアする事ができるのです。更にネットワーク機能に優れているハイテク戦車!そうして眺めてみるととてもスマートに見えてきますね。

本モデルは試作1号車が再現されています。現在実車は陸上自衛隊の広報センターに展示されているようなので機会があれば見にいってみたいと思います。さて続いては第6号に90式戦車が付いてきます。うーん、戦車もこうやってみるとなかなかいいな・・・。

以上、期待が高まるデアゴスティーニ「自衛隊モデルコレクション」の陸海空のトップバッターを飾ったフラッグシップモデル達でした。こうやってみると空自の戦闘機だけはちょっと大きすぎるようにも感じます。シリーズの統一感を考えた場合、戦闘機は1/144スケールくらいが丁度よかったかもしれませんね。

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