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ジオラマベース「ランウェイ２８」

100円ショップでもジオラマ用に使える板が販売されるようになりました。ちょっとしたアイデアが浮かびましたのでこれから我が家に配備されるモデルのためにジオラマをリメイクしてみました。

ジオラマベースをリニューアル。組み合わせることでシーンの拡張を狙います。

100円均一のお店に行ったところジオラマベースの素材にピッタリの商品をみつけました。今までは額縁の押さえ板を利用していましたが、この商品は工作専用に販売されている商品です。MDF材という名前のようですね。いくつかのカットサイズが品揃えされていましたが、とりあえず無難な300×400㎜を選びました。ジオラマの作り方は基本的に従来通りで進めていきます。

今回の滑走路は我が家の開発実験団に配備される、新しいダイキャストモデルを評価するという思いを込めて岐阜基地の番号を選びました。滑走路に貼るシールをカットするための台紙をフォントサイズを変えて印刷してみました。

ベース板にスプレー缶を使って塗布します。塗料はホームセンターで購入したアスペンのスチールグレーを使っています。板の表面はよい感じでザラザラ感があり指触りも好感触です。

滑走の文字やラインは反射シールをカットして貼るだけの簡単加工です。シールを貼る際には糸を仮止めしてセンターを出すようにしています。

今回の狙いは背景紙を添えることでローアングルからの撮影を可能とすることです。従来の額縁ジオラマでも枠を外せば可能ではあったのですが、毎回外すのは面倒です。今回のベースは枠がない板のみの商品なので割り切った使い方が期待できます。

だいぶ低いアングルで撮影できるようになります。これでモデル本来のシルエットを撮影することが可能になると期待しています。

ブラストパッドと呼ばれる、緊急時以外は進入禁止を表す黄色い山形模様を加えました。やや俯瞰気味のアングルではこのように写ります。

少しズーミングして機体を大きく写した状態です。目立つ黄色が加わったことで情報量が増す効果があります。

アングルを低くすると良い感じで正面が撮れるようになります。その代わり背景の処理を考える必要がでてきます。

後方からの状態です。センターラインは1本のみしか入れられませんでした。これではちょっと短いですね。

ランウェイに進入してくるところをローアングルで。今まで避けてきた部分でもありますが、やはり背景処理をどうするかがポイントになりそうです。

芝生を植えました。毎回同じ手法ですが両面テープを面で埋めるように貼り、その上にシーナリーパウダーをかけて付着させています。

アングルの関係で手前の芝生を入れて撮影するのは難しいのですが、ある策を検討中です。それはまた後ほど。

手前の芝生を入れるとここまでアングルを下げなければなりません。課題は背景処理…と思っていたところにSNSで面白そうなアイテムを見つけました。それは箱庭技研さんが発売している背景としてのジオラマシートでした。価格も手ごろなので早速発注しました。

最終的に滑走路両脇のラインとライト用のアクセサリーパーツを貼り付けて完成です。ただこれだけでは滑走路としては短いので、機体を配置しても再現できるシーンは限られてしまいます。

そこで延長用滑走路を制作しました。

このようにパネルを継ぎ足していけば、本格的な長さの滑走路を延々と制作することもできるようになります(笑)。

発注していた箱庭技研さんのジオラマ背景シートが届きました。これは素晴らしいです。

サイズは900mm×600㎜というビッグサイズなので家庭用A4プリンターで太刀打ちできるレベルではありません。素材は紙製ですがしっかりとした硬度があり、実質的にはプラ製シートの丈夫さをもっています。問題はサイズが大きすぎることです。1/200サイズのジオラマ撮影には不要な大きさなので上下二分割にカットすると、とても扱いやすくなります。

2枚の滑走路パネルと背景シートを組み合わせるとこのようになります。これならローアングルでも撮影に耐えられることでしょう。繋ぎ目はレタッチソフトで処理しますが、実際には肉眼で見ている分には全く気にならないレベルです。

セッティングはこんな感じです。背景シートをどのように固定するかは悩みましたが、最終的にはブックエンドを買ってきてパネルの下に入れて固定。その間にラックを立てかけて壁を作ります。そこに洗濯バサミでシートを固定すれば完成です。

それではテスト撮影。かなりアングルを下げても背景シートがあることで、バック処理を気にせず撮影することができるようになりました。

今まで撮れなかったローアングルも難なく撮れるので構図の幅が広がります。B-1Bくらいのサイズがある機体ではA4サイズ程度では背景を完全にはカバーしきれないので、この背景シートは本当に便利です。

正面からの撮影も撮りやすくなりました。おかげでモデルの特徴や機体のシルエットを記録しやすくなります。

戦闘機や攻撃機サイズの機体はさらに撮りやすくなりました。

真横からの撮影も楽になりました。

しかしローアングル撮影に対応するだけであれば、額縁のフレームを外して背景シートを追加すればよいだけで新たにジオラマベースを作る必要性はありませんでした。実はもうひとつアイデアがあります。

エプロンエリアの制作に入ります。

いまひとつ色の設定がわからない部分ですが、Google Mapでみると白っぽくて明るい色のようです。ホームセンターで物色していたところ、シルバーグレーという面白そうな色があったので試してみることにしました。

エプロンエリアを塗装してみました。かなり白すぎるイメージになったので修正が必要になりそうです。

滑走路と背景シートの間にエプロンを挟むことで背景シートまでの距離感を表現することができます。

滑走路とエプロンを並べてみると、エプロンの白さが際立ってしまいます。もう少しグレーっぽくした方がよさそうですが、苦手な塗装に挑まなければいけません…辛い。

確かな確証は全くありませんでしたが、気が付いたらなぜか糸を格子状に張っていました。この上からスプレーを重ね塗りすれば何となくエプロンらしくなるのではないのかと…。

白→灰→白→灰と何度か重ね塗りを繰り返し、乾燥したところでチャーシューを縛っていた糸を外すようにゆっくりと剥がしました。糸の部分だけ塗膜が薄くなるので、溝をつくる効果があるようですがなんとなくそれっぽい！糸を外した時になぜ黒くなってくれたのかよくわかっていませんけど結果オーライです。

溝が加わったおかげでエプロンらしくなりました。タキシングの誘導ラインなど加えればリアリティが増しそうですがやや面倒…。

航空祭の地上展示のような配置もできそうです。こうなると地上整備や整備員などのアクセサリーが欲しくなります。

そこそこの面積がありますので、大型機も駐機することができます。技MIXで発売された管制塔の他、ハンガーなど1/200スケールで出してもらえないものでしょうか。

滑走路とエプロンの色比較です。Google Earthで見た滑走路とエプロンの色の違いは、表面がアスファルトかコンクリートなのかの違いのようです。そのあたりはまずます表現できているように思います。

B-1Bも余裕でした。B-52、B-2を並べたボマーミートも再現できるかも。

続いてはタキシーウェイの作成に入っていきます。ざっとレイアウトの確認です。B-1Bのように主翼が長いと背景シートにあたってしまいますがあとで工夫することにします。

滑走路に比べれば誘導路は寸法精度もラフなので制作は容易です。ラインは黄色にしましたが滑走路と差別化する意味で色を加えたいという狙いがありました。雪が積もりやすい位置にある空港ではラインが雪に紛れないように黄色にすることが多いそうです。

パネルの繋ぎ目の芝生を整えておけばよかった…。ここは撮影後にレタッチソフトで修正する必要が出てしまいました。誘導路がやや寂しいので誘導灯を脇に貼りたいと思います。

これで予定していた一連のジオラマ作成が完了しましたので今回のポイントをおさらいします。

まずは明るい色で塗装したコンクリートっぽい雰囲気のエプロンを制作しました。

滑走路はいつも通りの製作法なので大きな変更はありませんが、パネルを継ぎ足せばいくらでも延長できるシステムとしてみました。この方法で空母甲板を作ってみるのも面白そうです。またローアングルからの撮影に対応するため背景シートを購入しました。

今回作ったパネルは実は6枚分あります。汎用的に使える芝生のみのパネルに加え、ラストチャンスのアーミングエリアを用意しています。

構成はこんな感じです。パーツ毎に使ってもタキシング、駐機、アーミング、離陸待ちなどを表現できるようにしています。またパネルを組み合わせることで異なるシーンを組み合わせたり、背景シートまでの距離をもうけて遠近感を表現したりすることができます。

アーミングエリアと滑走路をつなぐ場所を合わせておくことで、レイアウトを左右入れ替えても対応できるようにしているのも今回のポイントです。こうすることでパラレルランウェイやクロスランウェイも再現できる拡張性を残しておきます。コツコツ作っていけばいつかは一部屋使ってひとつの基地を再現することもできるでしょう…いつかは。