たびパパ 趣味の飛行機ページ 1/144ダイキャストモデル


AirForce1

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No.995 番外編 AirForce1 シリーズ

AirForce1ブランドは1/72スケールを中心にプレイバリューが高いダイキャストモデルをリーズナブルな価格設定で提供している新鋭メーカーです。ホビーマスター社の影に隠れてしまいがちですが非常に面白そうなメーカーです。最近では主戦場である1/72スケール以外にも手軽なサイズのモデルをリリースしています。

 

ベールに包まれた中国最新鋭機をいち早くモデル化!しかも安い!!

今回つい買ってしまったのがこちらのモデルです。急激に軍拡を進める中国がコピーでなく完全に独自で開発を行っているステルス戦闘機J20です。TOP GUNさんで一度紹介されて見たことがありますが、その時は収集対象外スケールのため見送りました。しかし機密性の高い機体の割にしっかりと作られているなという印象を持っていました。日が経つにつれてあの独特なフォルムがクセになり気になる日々が続き、ついには購入してしまいました。

 

まずパッケージですがシースルーもなく、見た目にも安価な箱に入っています。パッと見ただけでは購入意欲は湧いてこないかもしれませんね。しかし3000円という価格設定はダメ元でもチャレンジすることを躊躇させず、そっと背中を押してくれることでしょう。

 

 

中国が威信をかけて開発を行っているステルス戦闘機。ネットでその姿は公開されましたが実際に見る機会などなく、また従来の戦闘機とはかけ離れた中国的センスが体現化された機体で、最初は違和感ばかりでした。しかしこの妙な機体はジワジワと心に入り込む危険性があります。

 

 

最初に見た時にはウルトラマンに出てきそうな機体だという印象でした。中国名で殲-20ですがパッケージにも書いてある通りJ20という名称も英語圏内で使いやすいためか一般化しているように思います。

 

 

実機がわからないので何とも言えませんが、パネルラインは凸表現となっています。実際のステルス機では表面の凹凸を極力減らして滑らかにするはずなので精度としては間違いだと思われます。しかしホビーマスターの1/72スケールF-35Aでも同様に凸表現となっており、ステルス機独特の太いパネルラインを表現するには正解なのかもしれません。

 

 

我々が知りえるステルス技術としては翼の角度の統一やエンジンノズル周辺の処理などがありますが、その点については米国製ステルス戦闘機とはかなり違っているようです。特にエンジン周辺は従来戦闘機と見た目には変わらず、推力偏向装置ではないようです。

 

 

機体はグレーで塗装されており、翼は別色で縁が塗り分けられています。主翼には中国の国籍マークが描かれています。

 

 

J20上面からのシルエットです。機体構成はデルタ翼に似た主翼とカナード翼を配したヨーロッパ流の機体構成ですが、外側斜めに傾斜した2枚の垂直尾翼が珍しいです。エアインテイクはF-35に似た形状であることがわかります。

 

 

実際のところこの機体は第5世代と呼ばれる最新型戦闘機として力を発揮する性能を有しているのか、見かけ倒しで終わるのかは全くの未知数です。ですが実際に試作機を開発し、たとえ失敗作だとしても飛ばすことができる国力だけは侮ってはいけないと思います。

 

 

J20のカナード翼は上方を向いた角度がつけられています。機種側面には2015の文字が印刷されていますが、これは年号ではなく機番を示しているようです。見るからに胴長の機体には違和感がありましたが、その奇妙なシルエットも見続けていると不思議と馴染んでくることが自分でもわかります。

 

 

飛ばしてみました。こうやってみると機体前方には米国製ステルス機らしい要素が多くみられますが、機体後部はかなり独自性が感じられます。言い方を変えると新旧の戦闘機が混ざった混血のような機体という印象です。

 

 

このモデルは適度なズッシリ感のあるダイキャストモデルで、造形精度の他、塗装、組み立てについても十分鑑賞に堪えうる製品となっています。可動ギミックなどはありませんが高騰が止まらないダイキャストモデル業界において3000円という価格を考えれば十二分満足できるレベルでコスパが非常に高いです。

 

 

開発中の戦闘機にかかわらず、かなり早いタイミングで発売されたJ20。正確な設計図が入手できるとは思えないものの、その行動の早さはたいしたものと思います。AirForce1は中国のメーカーだと記憶していますが、”良い意味で”盗む技術が優れていると感じました。本製品はもちろんメーカーのライセンスプロダクトではありません。ライセンスの概念を認めたら中国がひっくりかえってしまうかもしれません。

 

 

機体下面です。ステルス機の特徴である兵器倉は機体下部と側面にあり、F-22と似た構成であることがわかります。通常では見えなくなるタイヤハウスには収納スペースがオミットされていますが、価格を考えれば許容範囲でしょう。

 

 

ネットの画像をみると主脚の前カバーは閉じている状態のものが多く、このあたりは考証が必要と感じました。タイヤの造形は残念なレベルでした。下面から見るとネジ穴カバーやパーツの合い目が目立ちますが通常のディスプレイでは目立たないように処理されており、パーツ分割の設計も優れていると思います。

 

 

この時期にマイブームとなった2機を並べてみました。向かって右はエスワンフォー社のYF-23です。ともに日本では見られない希少性の高いステルス機です。両者は価格的にも倍ほどの違いがあり、パッケージを含めた高級感にも戦略の差が感じられます。それにしてもこのレアな機体をダイキャストで発売してしまう1/144スケールの世界には驚くべきものがあります。そういえば同スケールのAvioni-X版F-15はどうなってしまったのでしょうか。。。

 

 

話の信頼性はわかりませんが、コンペに落ちたYF-23を空自のF-3に採用してはどうかという提案があったというのは面白いアイデアだと思います。既に飛行した実績があるので開発期間を大幅に短縮することができ、米国としてもステルス機としては1世代前の技術となるので優位性は変わりません。ノースロップ・グラマンも自社の開発した航空機が実現すればビジネスとしても成功するし技術者の誇りも保つことができるでしょう。YF-23の技術をベースに日本の技術をプラスしてF-3を開発するというのも夢がある話ですね。

 

 

AirForce1社の商品を紹介しておきます。こちらは1/200スケールで紹介済ですがSR-71ブラックバードをやはり2800円という低価格で発売しています。この価格は実に驚異的ですね。この流れにのって低価格1/200スケールレア機体ジャンルを開拓してもらえないかと期待したいです。アイデアとしてはモデリングと塗装だけしっかりやっていただいて、デカールはセルフサービスという形でコストダウンを図り、バリエーション展開も行うというのはいかがでしょうか。

 

 

 

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