
まずは1/200ダイキャストモデルの最大手、ホーガンMシリーズを扱う国際貿易のブースです。今回は驚くほどMシリーズのアイテムが少なくて意気消沈してしまいました。唯一の新しい情報はバリエーション展開のF-15Eストライクイーグルくらいでした。

今回モデル化されるのはAKレターとMOレターの2機です。両機には300円の価格差がありますが、装備品などのコスト管理がかなりシビアなのでしょう。MOの方はマウンテンホーム空軍基地の所属で2009年に三沢基地航空祭で見ているので思い入れがあります。

先日発売されたF-15DJ航空自衛隊のアグレッサー機ではキャノピーが別パーツ化されると共にHUDがオミットされていましたが、本モデルでは復活するようです。どのような理由があったのかは謎ですが…。

このタイミングでかなり気になっていたのがこちら、Avioni-XのUS-2です。こちらは一度試作まで進んだものの工場の変更に伴って予約が一旦リセットされた経緯があります。リセットの理由は価格変更にありそうですが、予約判断を決める良いタイミングで出展してくれたと思います。

まずはテストカラーである白地に赤いストライプを描いた01号機です。造形については救難飛行艇である特徴的なシルエットをよく再現していると思いますが、脚回りやフロートのあたりは少し大味な印象を受けるかもしれません。なかなか高価なモデルなのでどれだけの方がこの初号機を購入するのかは全く想像ができません。

US-2は02号機と量産カラーの04号機もラインナップ。個人的には無難に考えて汎用的に扱える04号機を選びます。

海上自衛隊の基地祭でも見たことがある02号機なので迷いました。2機買える予算があれば迷わず手を出すところでしょう。尚、写真の通りコックピットのガラスは塗装表現でした。

そして量産塗装機です。実機に比べると塗装に艶があり模型的な印象を感じやすいかもしれません。もう少しマットな方がリアルになると思います。さてこの注目のUS-2ですが価格はなんと2万4千円とかなりの高額アイテムです。気をつけなければいけない注意点はダイキャストモデルではなく、レジンモデルであるという事です。ダイキャストモデルのヒンヤリ、ズッシリという付加価値がないため、塗装済プラ商品と考えた場合に2万円を払えるか…という判断を下さなければなりません。

最後に1/80という珍しいスケールで展開するギミック満載のプラ製塗装済完成品モデルです。バリエーションは2種類発売されていますが共に記念塗装が施されているので、好みは分かれるところでしょう。飽きのこないノーマル機があってもいいと思います。
■ Gulliver200

1/200スケールモデルの立役者であるガリバーのブースですが、ヘルパの国内代理店となってからはそちらのセールスが忙しいようで、名物の大型ジオラマがその様子を物語っていました。これだけの広さがあると米軍爆撃機3兄弟を並べることができますね。

首を長くして待っているガリバー200シリーズの空自機です。奥は昨年のホビーショーでも展示されていましたが、購入するにはもう少し時間がかかりそうな社長さんの口調でした。手前のF-15は第201、304飛行隊の記念塗装機が参考出品されていましたが、タンポ印刷の仕上がり等の問題でまだ納得がいかない旨、こだわり発言を聞かせていただく事ができました。

ガリバーが国内代理店と務める欧州メーカーのヘルパブランドモデルです。既存モデルのF-5Eですがあまり見たことのない迷彩が面白い仮想敵機です。

ヘルパが開発したF-14のモデルは主翼が閉じたままでしたが、ガリバーは1/200スケールでの可変翼を実現しました。このモデルはヘルパブランドですがガリバーの金型を提供しているそうで、企業間の関係性を垣間見ることができました。青いトムキャットは珍しいので新鮮です。

上段はアメリカ空軍のE-4Bで1/200のビッグスケールです。Gemini200ブランドからの発売ですがこのサイズのダイキャストモデルはすごい重量感です。

つい先日発売されたばかりの最新作B-1Bランサーは社長さんもオススメの様子でした。胴体の他に主翼も金属製という嬉しい仕様でもちろん可変翼は動きます。北朝鮮への牽制で韓国へ配備されたタイミングでの発売も絶妙でした。
■ S14 (エスワンフォー)

残念ながら1/200スケールでは話題が少なかった中、大きな話題をさらったのが新鋭ブランドであるエスワンフォーでした。社長さんと直接お話をさせていただく機会があり、大変面白いブランドになると思いました。今後の台風の目になるかもしれません。

私も最初期モデルを衝動買いしてしまったフランカーファミリー。1/144スケールのダイキャストモデルが珍しいという事もありましたが、パッケージが頑丈であり片付けても美しいという今までにないコンセプトが新鮮でした。社長さんのお話ではブリスターパックでさえもお金がかかっているので大切に保管して欲しいという思いからだそうです。

模型の楽しみを広げるジオラマ商品にもいち早く対応。というよりもロシア空母というところに着目点の違いを感じます。もっとも機体がフランカーですから当然そうなりますが…どうやって取材したのかがとても不思議です。

誰も作らないものを自分が作る…という信条が生んだ奇跡。一体どうやって実用化しなかった希少性ある機体をモデル化したのだろうと感心してしまいます。気がつけば店頭在庫が底をついて購入できなかったほど好評だったこちらのモデルですが、異例の再生産を行うそうです。
その完成度の高さから本家のノースロップ・グラマンからも発注が届いたというこのモデルは、納得いくモデルを開発するために金型ひとつを廃棄したほどのこだわりがあるそうです。

今回のホビーショーで話題をさらったのがこちら。クレイジーと表現した方がいいかもしれませんが男子が憧れる空母デッキをエレベーターごと商品化してしまうそうです。ハセガワ、タカラなどの大手メーカーからは馬鹿げているとも言われたそうですが、そういうニッチな事にこそやり甲斐を感じている社長さんでした。

驚きのスペックはなんとエレベーターは電動で動くのです。細部をみれば転落防止用のネットが外側に倒されています。

空母内の格納庫には機体を置いておくのに十分なスペースがあります。支援車両やデッキクルーを添えればかなり本格的なジオラマになると思います。

製品版ではカタパルトをもう少し延長するそうです。ブラスト・ディフレクターも可動しますが面白いのは立ち上がる時はバラバラと時間差を設けており、格納する際は一斉にタイミングを合わせて閉じるのが取材で得たリアリティなのだそうです。デッキ表面はツルツルですが最終試作では実際には加工を施して質感を高めるそうです。
お話を伺って感心したのが価格は3万円以内を想定しており、「自分が出すならこれくらいが限界」という判断基準を持っているそうです。確かになんとか出せる金額です。さらにこのジオラマは壁掛けスタイルにも対応しているそう、狭い日本の住宅事情まで考慮しているそうです。買わない(買えない)理由を1つずつ潰していく…素晴らしい商品開発&マーケティングセンスをお持ちのメーカーさんである事がわかりました。

スタンスとして他社がやらないようなニッチを狙うのが戦略だそうで、次回のオススメがこちらのMH-53E大型ヘリコプターだそうです。7枚のプロペラを収納状態にするパーツも付属するようです。

いくつかのサンプリングモデルが展示されていました。意外にもスーパーメジャーなF-14も準備を進めているようです。もちろん主翼は開閉しそうです。1/144スケールではセンチュリーウィングのブランドで発売された事がありますが、どのような差別化が図られるか楽しみです。

こちらは1/144スケールダイキャストでは初となるA-10サンダーボルトです。キャノピーも別パーツ化されていて、かなり試作も進んでいるように思います。

こちらも意外性のある機体選びということでグリペンが展示されました。欧州機でありさらに配備国が少ない機体なので日本には馴染みが薄い機体です。
エスワンフォーはまだ実績は少ないので難しいところもありますが、YF-23の成功を見ると今後も目を離せないメーカーである事は間違いなさそうです。一方、Avioni-XブランドではF-15JやF-4EJ改を発表していましたが今年は展示もなく、一体どうしちゃったのかな?と不思議になりました。1/144ダイキャストモデルはなかなか成功が難しいカテゴリーという話を聞いた事がありますが、是非と話題を提供し続けて欲しいと思います。
■ Hobby Master

1/72スケールダイキャストではダントツの開発・生産力を誇るホビーマスター。大人気のジョリーロジャースは売切れ必至と思われます。中でも抜群の存在感がありました。

日本市場に向けて自衛隊機を積極的にリリースしているホビーマスター。早くも洋上迷彩バージョンのRF-4Eが登場しています。この商品開発の速さは一体どうなっているのでしょう。1/200スケールでは考えられませんね。

世界中で最も有名で人気のある飛行隊&機体といっても過言ではないジョリーロジャースのF-14Aトムキャットです。当機は既に多くのメーカーが発売していますが、さらに新ブランドのCalibre
Wingsが参入します。ジョリーロジャースのF-14という大きな市場があることの証明でしょう。

こちらはサンダウナーズのF-14Aです。脚をしまって飛行形態で飾ることができるのは1/72スケールの美点ですね。ちなみにツィッターを見ていると、インターアライドの”中の人”は迷彩柄のエプロンが目印だそうです。おそらく…F-14の後ろに写っていた方ですね。

ちょっと道をそれますがトランペッターから1/72のSu-34プラキットです。このカモノハシもダイキャストモデルに恵まれていない機体なので、是非!
■ 技MIX

ここからはラフにいきます!まずはタカラトミーの塗装済プラキット”技MIX”です。現用機はほとんど姿を消してしまい、マクロスシリーズに占領されてしまいました。

VF-1Sのファイター → ガウォーク → バトロイド の変形シークェンスです。組み立てるだけで完成度の高いモデルが出来上がると評判ですが、完全変形ではないので2つのパッケージを買い揃える必用があります。パーツも差し替えが必用なので面倒くさがりの自分にはそれが難点かも…。

技MIXの良いところはLEDライトや音響、ジオラマなどの遊び的要素がオプションとして豊富に用意されているところです。

モデラーさんによる作例ジオラマです。

私もおっさんなので新しい初代マクロス以外は知識がなく…。最近の情報量の多い機種にはついていけません。。。

こちらも空想機体であるガーリーエアフォースの機体です。技MIXブランドは今後実機ではなくアニメ、ゲーム系のラインナップに向っていくのでしょうか。
|