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No.303  US-2 9904 JMSDF Iwakuni A/B by Avioni-X

セール品で手に入れたUS-2量産機のレジンモデルです。私にとって高嶺の花だったこのモデルをついに手にすることができました。

 

世界最高の離着水性能を誇る、救難飛行艇US-2量産機

Avioni-Xブランドから発売されたUS-2はダイキャストではなくレジンモデルです。大変高価なモデルであり定価で2万5千円という価格設定でした。ダイキャストモデルでも2万越えには躊躇してしまいますが、知識をもっていなかったレジンモデルに対して購入する決断ができずにいました。今回は写真のように主翼の外れ、フロートの分解、プロペラの曲がりなどの不良個所がありました。しかし破損している箇所はなく、大満足の価格で入手することができました。

 

 

US-2は新明和工業が開発した飛行艇の傑作機US-1Aの後継機です。基本的なシルエットに大きな変化はなく、カラーリング以外で見分ける外見的なポイントはプロペラが6枚になっているくらいでしょうか。

 

 

US-2の試作1号機は「白地に赤」、2号機は「白地に青」のテストカラーが施されていましたが、量産機は海の色に溶け込むような深いブルーで塗装されており低視認性が優先されています。現在は試作機も量産機と同様の塗装で任務に就いています。

 

 

個人的にはダイキャストモデルの金属感、重量感に魅力を感じているので、レジンモデルで発売されるという事に不安感や抵抗感がありました。未知の商品に2万5千円というのはやはりハードルが高いことは間違いありません。結論的にはレジンモデルとプラモデル完成品との違いが見いだせず、価格設定が高いという感想は否めませんでした。

US-2の複雑な形状を再現するにはダイキャストでは無理という判断があったと聞いていますが、ダイキャストモデルの誕生も見てみたかった…と思います。ちなみに小西製作所さんからもUS-1A、US-2が2万円台で発売されており、写真を見る限りではシルエットもよい感じです。材質について質問してみたところ、本体は樹脂、主翼は金属製とのことでした。

 

 

本モデルは遊び要素が一切ない、完全な観賞用モデルとなっています。ダイキャストモデルでは当たり前の仕様となっているプロペラですが、固定式となっていて表情を変えることはできません。コストダウンや破損防止がその理由でしょうか。

 

 

海面に着水できる飛行艇の特徴で、機体底部は船の形状をしています。さすがにこの形状はダイキャストで精度を求めるのは厳しそうです。ただ上下別パーツ・別素材で開発されていたら最高だったなと思います。

 

 

洋上救難活動において、着水というリスクを伴う飛行艇に代わってオスプレイを導入するアイデアがあったそうです。オスプレイは固定翼モードで航続距離と

速度に優れ、救難時はホバリングで着水することなく救難活動を行うことができます。問題としては悪天候の海面において、要救助者がヘリのダウンウォッシュに晒されることでした。

 

 

いつもは撮影を忘れてしまうのですが、今回はスタンド付きであることを紹介したいと思います。本モデルはギミックが省略された鑑賞用モデルですが、ランディングギアは差し替え式で収納状態を再現できたのではないかと思います。高い商品なのでより付加価値が上げられた可能性もあります。

 

 

US-2の性能を語る際に「波高3mの海面に着水できる」とよく紹介されています。それを実現するのは波から受ける衝撃を緩和する低速度飛行性能です。実機をみると機体が見えてからなかなか近づいてきません。まるでホバリングしているように見えるほど、ゆっくりと飛行することができます。

 

 

大変特徴的な航空機である飛行艇US-2。他にない差別化要素はやはり海面に着水できるという点ですが、その観点からするとやはり脚は引っ込められた方がよかったかな…。高級品なので徹底してUS-2の魅力を満喫できるというコンセプトがあってもよかったかな〜と思います。

 

 

ちょうどUS-2の開発背景が漫画化されています。好評らしいので読んでみましたが、US-2の魅力が大変よくわかります。このように開発背景を知ってからモデルを眺めると知的欲求が満たされて、モデル収集も高尚な趣味に昇華できるような気がしますね。

 

本モデルについては価格に関する課題が大きかったのですが、US-2という機体の魅力、航空機レジンモデルという新ジャンルへの関心が高かったことは間違いありません。

 

 

 

実機

 

 


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