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Herpaのファントムバリエーションに選ばれた航空自衛隊の戦競塗装機。ブルー/グレーの色彩はヨーロッパでも好まれるデザインなのでしょうか。
今回リリースされたのはフェリスカモフラージュと呼ばれる塗装が施された昭和55年当時の戦競出場機です。この迷彩はフェリス氏が提唱したものだそうですが、背景に溶け込むための迷彩ではなく、その幾何学模様によって姿勢を認識させないことを目的にしているそうです。
既に知られているところではありますが、Herpa社のファントムの難点はパーツのつなぎ目の処理です。特にバリエーション展開を視野に入れて開発しており、キャノピー下のノーズの接合部はかなり目だってしまいます。モデリングには残念な部分があることは承知していましたが、ついこの迷彩の話題性に負けてしまいました。
左側はガリバー社製のファントムです。比較すると明らかにマーキングの細かさが違っており、ガリバーモデルは非常に手が込んでいる事がわかります。右のHerpaモデルは単体で見ている分には気になりませんが、比べるとそのあっさり感が気になります。
第301飛行隊の部隊マークはカエルです。このカエルは百里基地の近くにある筑波山に生息するガマガエルがモチーフとなっています。マフラーには7つの星が描かれていますが、これは第7航空団の所属を意味しています。その後、新田原基地へ移動した同隊は第5航空団の所属となり、マフラーの星の数も5個に変更されているそうです。
航空自衛隊では積極的に迷彩効果のテストを行った時期があるそうです。特にファントムが主力機だった時代はミサイル万能神話が崩れ、格闘戦能力が再び求められたという背景もあり、少しでも空中戦を有利に運ぶためのカモフラージュが積極的に試されたそうです。
戦闘機はエレメントと呼ばれる2機単位で活動することが基本です。タキシングの際は直線に並ぶことはなく、軸をずらして行われます。その理由は前をいくエレメントリーダーの排気がかからないようする配慮で、左右の位置取りには風向きを考慮して決定されます。
Herpaから先にリリースされているF-104の戦競機との競演です。Herpa社が興味を示す自衛隊は古いものが多いようですが、どういう基準で商品化が進められるのか興味がありますよね。