たびパパ 趣味の飛行機ページ 1/200ダイキャストモデル
















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No.105   B-2A Spirit of Mississippi 82-1071 509th Bomb WG
                            U.S.A.F Whiteman A/B by Herpa


ヘルパからリリースされた久しぶりの大物です!秘密のベールに包まれたこの異様な姿をしたB-2は手にとって色々な角度から見てみたかったモデルです。

まさに空飛ぶ金塊!世界一高価な航空機となった全翼のステルス爆撃機

B-2A「スピリッツ」はステルス爆撃機として有名な機体です。開発当初は132機が配備予定だったものの最終的には21機しか製造されませんでした。そのため機体価格も高騰し、1機2000億円とも言われています。驚くことに重量で比較すれば金塊の2倍に相当するそうでまさに「空飛ぶ金塊」といえましょう。この金額は高額と言われているイージス艦をはるかに上回り、その上にいるのは航空母艦クラスになります。いかにこの機体が高額であるかがわかります。一方ダイキャストモデルの方は1万円以下でリリースしたことは、安い買い物とは言いませんがリーズナブルな価格におさえることができたと感じています。

モデルを最初にみた時、やはりその翼の長さが印象に残ります。翼の幅は25cmほどあり、自作の滑走路では納まりませんでした。この翼の幅は旅客機系と比べるとさほど変わりないようですが、胴体の前後幅が極端に短いため非常に異様な感じを受けます。このモデルも我が家では置き場に困ってしまうタイプの形ですが、実機でもエプロン上の機体のハンドリングでは歩留まりが悪いのではないでしょうか。

写真ではコックピットにスモークがかかっているように見えますが、実際のモデルでは透明に近いクリアパーツとなっており、コックピット内部には並列に配置された座席も再現されています。ただどのようにして機体に乗り込むのか入り口はよくわかりませんでした。モデルの開発段階で国際貿易さんのHPで公開された当時、試作費の塗装はガンメタリックでしたが実際の商品ではつや消しブラックに近いグレー色に修正されました。実機をみていないので何ともいえませんが、持っていたイメージには合っており一安心しています。

同じスケールの戦闘機と比べると、機体前後の長さはほとんど変わらないものの翼の幅は約4倍ほどあります。商品パッケージもこのスピリッツ専用に開発されたような独自サイズの化粧箱でした。またラプターと比べてみて面白かったのはレーダー波をそらすといわれている翼の後退角度が非常に似ているところです。

さていつも思う疑問ですが、軍事機密の塊であるステルス機について、模型メーカー等はどうやってその形状を計測しているのでしょうか?おおよそのサイズやシルエット程度の図面であれば公開されているかもしれませんが、曲面や細部、塗装、マーキングなどやはり実機の取材も必要ではないかと思います。ステルス技術はただ形を真似するだけでは性能が得られないとも言われており、緻密な計算の元で成り立っているシルエットなのです。

B-2Aのエアインテイクは2箇所ですがエンジンは4基搭載とされています。その内部は見ることができませんが、吸気側も排気側も薄い作りとなっており、エンジン自体は機体内部に埋め込まれている特殊な構造です。ステルス機というとレーダーに映りにくいという性能が特徴ですが、他にもエンジンの排気から発生する赤外線を減らしたり、飛行機雲が発生しないよう排気温度を低くする仕組みなど、姿を消すための工夫が随所に施されています。

ダイキャストモデル写真の背景に組み込めるとわかってから、再びGoogle earthにはまっています。あらためて凄いソフトですね。世界中を飛行する気分が味わえますし、しかもそれがタダで楽しめるなんてすごい時代だと思いました。

B-2Aの最大の特徴は垂直尾翼がない全翼機という構造です。垂直尾翼を持たないことでステルス性が向上するメリットがあるわけですが、その一方で機体の制御は困難になるものと想像されます。詳しいことはわかりませんが、おそらくはコンピュータ制御によるアシストがこの機体の誕生を可能にしたものと思います。

全翼という構造と翼面積の大きさから薄っぺらい機体という印象をもちますが、横からみると意外にボリュームがあります。また写真では伝えにくいのですが、モデルを眺めていると複雑な曲線や曲面、ひねりなどが見られます有名な話ではF-117の開発時はコンピュータの性能が低いため直線主体のデザインになったものが、このB-2では曲面による計算が可能になったと言われています。ちなみに1/200スケールのB-2はDragon社からもリリースが予定されているようです。それほど大きなマーケットとは思えないので、何故この機体とスケールで重複するモデルのリリースを決めたのか興味はありますが、後発の秘策でもあるのでしょうか。

写真がイマイチで申し訳ないのですが、主脚カバーに書いてある文字に注目です。全翼機であるが故に、垂直尾翼がありません。通常の航空機では機体の所属などを明確にするために垂直尾翼にレターやシリアルNoなどを記入しており、重要な役割をもっています。そこでB-2Aでは大きな主脚カバーに所属を記入することになったようです。
また世界で最も高価な航空機となった当機には、1機づつパーソナルネームが与えられることになりました。これは軍艦では御馴染みの習慣ですが、イージス艦よりも高いので当然かもしれませんね。パーソナルネームは「Spirit of ○○○」で与えられ、○の中には州の名前が与えられ、今回のモデルの「ミシシッピ」は6号機にあたります。各機の名称はウィキペディアで詳しく紹介されています。

 

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