たびパパ 趣味の飛行機ページ 1/200ダイキャストモデル
















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No.122  F/A-18C Blue Angels#6 U.S.NAVY by Herpa


ヘルパからブルーエンジェルスの6番機がリリースされました。5千円以上もするし、ヘルパ品質なら問題ないだろう…と思っていると落とし穴がまってます。

アメリカ海軍が誇るアクロバットチーム「ブルーエンジェルス」の6番機

アメリカ空軍のサンダーバーズとライバル関係にある米海軍のブルーエンジェルスは言わずと知れた世界最高峰のアクロバットチームです。しかし両チームには大きな違いがあります。アメリカの親善大使としての任があるサンダーバーズは国からも予算が割り当てられているのに対し、ブルーエンジェルスはあくまで海軍の中の組織という扱いの違いがあるそうです。ブルーエンジェルスがなかなか日本に来ないのもわかりますね。…他にも理由もあるようですが…

このモデルでもherpa標準仕様であるキャノピーの差し替えが可能です。ホーネットのキャノピーについては、初期の頃は寸法が足らずにスカスカの状態になってしまう不具合がありましたが、このモデルではぴったりと合うように修正されています。不良品をそのまま発売してしまったのは問題ですが、反省して修正したことについては企業姿勢として好感が持てます。

今回発売されたのはオポジング・ソロを担当する6番機です。ガリバーのT-2ブルーインパルスも6番機がモデル化されていますが、素人考えでは何故1番機からモデル化しないのだろうと不思議に思います。ソロ機であれば単機で飾ることができるからでしょうかね?
…と書いてしまった矢先に、Herpaのホームページでスロットの4番機が発売される事が発表されています。ちなみにスロットとは4機編隊の後ろを担当しますが、前を飛行するリーダー機の排気を受けるため操縦が難しく、「地獄のポジション」とも呼ばれています。

ヘルパのモデルは他社に比べると高級ブランドのイメージがあります。実際に金額も高いのですがブランドは品質と信頼ですので、HPの開設や顧客維持活動、商品の品質チェックなど諸々のコストが最終的に商品価格にかかってくるわけです。ダイキャストモデルを買う時にはよく、故水口健次先生が言っていた、「消費者は全てのコストの負担者である」という名言を思い出します。
今回のモデルはまず問題ないだろうと思っていましたが、大きな落とし穴があるので注意が必要です。プラモデルを作る方はイメージしやすいと思いますが、青い機体の上に黄色の塗装はノリが非常に悪く、このブルーエンジェルスは個体ごとに大変ムラがみらます。特に背面は面積も広く目立つ部分ですが、中には「これはかなり厳しい…」という個体も見られました。

結局のところ、HerpaのモデルはHogan社が下請けとして製造しているそうです。HoganのMシリーズはHerpaで培った資産を再利用し、直販かつ低コスト開発で価格優位性を持って展開(しかし自社オリジナルには気合を入れてリリース)するブランドイメージに対し、Herpaは新金型を中心とした企画力と高品質を付加価値とするブランドイメージを持っています。そんなHerpaが出すモデルとして今回の黄色はちょっと問題です、Herpa社はHogan社の品質のムラについて叱るべきだと思いました。

私が生まれたばかりの頃、F-4ファントム時代のブルーエンジェルスが国際航空宇宙ショーの一環として小牧基地で展示飛行を行った事があるそうです。ただし近隣住民から大騒音に対して大変なクレームが届いたらしく、予定をキャンセルして帰国してしまったそうです。その際に隊長は「二度と日本でやるものか!」と吐き捨てたそうですが、実際にその後日本には展開されていません。遥々海を渡ってきたチームの立場からすれば当然でしょうし、近隣住民の方の気持ちもわかります。でも航空ファンの立場からすると「あーあ、なんてことをしてくれたんだろう…」というのが本音かな。

一般的に新しい機体は実戦部隊に優先配置されるので、後方部隊であるブルーエンジェルスには比較的古い機体が当てられていたようです。そのため旧式のF/A-18A型が使用されていましたが、エアショーの本番に機体トラブルが起きる事も多かったらしく現在ではF/A-18C型も配備されています。今回のモデルはC型が再現されていますが、見分け方はコックピットの後ろにある涙滴型のアンテナフェアリングがあるのがC型、無いとA型です。

ブルーエンジェルスは海軍機らしく、海の上が似合いますね。米海軍の戦闘機パイロットは航空母艦に着艦するため、空軍パイロットに比べて操縦技量が高いと言われています。その中でも一部のエリートパイロットだけがブルーエンジェルスのチームを経験することができるわけです。特に編隊飛行での密集度合いはサンダーバーズを上回るといわれ定評があります。

歴代の使用機種はウィキペディアを読んでいただくとして、記憶に残っている範囲ではA-4スカイホークやF-4ファントムの姿が浮かびます。実戦部隊ではスーパーホーネットへの機種転換が進んでいますが、いずれブルーエンジェルスもスパホにコンバートするのでしょうか。場合によってはF-35Cという選択肢があるかもしれませんね。

主翼の下面には大きく「U.S.NAY」の文字が描かれています。このちょっと大雑把なデザインはアメリカっぽいですね。あぁ一度ブルーエンジェルスの展示飛行を見てみたい!いつかはサンフランシスコで行われるフリートウィークに行くのが夢です。

実機

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