たびパパ 趣味の飛行機ページ 1/200ダイキャストモデル
















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No.176  C-1FTB 28-1001 ADTW Gifu A/B JASDF by Gemini200




(ほぼガリバー200ブランドに見える)Gemini200シリーズからC-1輸送機の第4弾が発売されました。よくぞ世界に1機しかない機体をモデル化してくれたと感心しました。

空自の装備品を精密に実測する、銀色のフライング・テスト・ベッド。

Gemini200シリーズから発売されているC-1バリエーションの第4弾です。青系の記念塗装機×2、通常塗装機×1ときたところで発売されたC-1FTBです。今回は塗装のみでなく形状の点でも従来とは異なっているモデルですが、Gemini200シリーズは比較的求めやすい価格帯で販売されるのでラインナップに揃えるかどうか迷ってしまいますね。私は自分で線引きをしている「実機を見たことある基準」により、購入判定となりました。

C-1FTBの形状で特徴的なのがこの標準ピトー管です。プローブとも呼ばれているようですね。これは飛行結果をより正確に計測するために必要となる装置で試作機やテスト機でよくみられます。ただこの異様に長いピトー管がなぜ「標準」と呼ばれるのかについては、いまのところ解説を見つけることができません。これで計測された値が標準になる・・・という意味でしょうかね?

このC-1FTBは銀色の塗装表現で仕上げられています。ここで前に購入していたEC-137D(左)に登場してもらいます。EC-137Dはポリッシュドスキンが売りのモデルで、文字通り金属を磨いて仕上げているモデルです。「この方法は手間と技術が必要になり、製造できる工場が限られると同時にコストも上がります・・・」と教えてもらいました。右のC-1FTBは粒状の塗膜が見てとれると思います。ちなみに新潟の金属工業団地の金型職人さん達は、自分の指の感触で1/1000ミリ単位の金属の荒らさを把握できるそうです。コストの話は別にして日本で製造したらすごいモデルができそうですね。

C-1FTBとはFlying Test Bedの頭文字をとったもので、自衛隊の装備品を実際に飛ばしてみてデータを計測することを目的としたテスト母機です。この機体の内部を見たことはありませんが、似た機体である「飛鳥」は博物館で展示されています。「飛鳥」の内部には計測結果を分析するコンピュータがドンと置いてあるというシンプルなものでした。

C-1FTBはC-1輸送機の1号機ともいえます。通常のC-1は迷彩塗装が施されていますが、このC-1FTBは銀色のままで非常に特徴的なキャラクターにみえますね。

C-1FTBが所属する飛行開発実験団(ADTW)は岐阜基地で活動を行っています。この岐阜基地は空自が装備する航空機の多くが所属しており、日常的にバラエティに富んだ機種を見ることができる素晴らしい環境です。かつ開発・試験中の機体や装備品を見ることができる日本で最も進んだ空といえるでしょう。

岐阜基地には川崎重工の工場が隣接しています。川崎重工はC-1やP-3Cなどの中型機の製造を得意としているメーカーです。現在はXC-2、XP-1という二機種の共通設計、同時開発という過去に例をみない開発プロジェクトを進行中です。ただちょっと苦戦しているようですが・・・。

岐阜基地以外ではなかなかお目にかかれないと思っていたC-1FTBですが、2010年の横田基地友好祭に地上展示機として参加したことがあります。その時はF-22ラプターが展示されて人気を博していましたが、私にとってはこちらの方がサプライズでした。横田友好祭には岐阜のADTWからの参加が多いように思いますが特別な交流関係でもあるのかもしれませんね。

航空自衛隊の装備機の試験を担当するADTWでは次期輸送機となるXC-2の試験が行われています。XC-2と同時開発が行われているXP-1が装備するエンジンについてもこのC-1FTBが装備して飛行テストを行っていました。その時の写真を見るとエンジンを換装するのではなく、片側のみエンジンを追加する形となっていて非常に珍しい形態でした。

よくぞこのマニアックなモデルを実現してくれたものと感心しております。標準ピトーは別パーツとなっているこのモデルですが、応用すればF-15のレドームを装備したC-1も再現できるかも・・・と考えましたがちょっと売れないかな・・・。あと形状がかなり変わるので難しいかもしれませんがEC-1や飛鳥などの一品ものが出たら唸ってしまいますね。「実機を見たことある基準」により、購入判定が立ってしまいます(笑)

■川崎 C-1 FTB

川崎C-1輸送機は航空自衛隊の戦術輸送機で、ペイロード8トンの中型ジェット機です。1970年に初飛行し、31機が量産され2012年5月の時点で27機が運用されています。モデルの川崎C-1 FTB 28-1001は、XC-1として1970年にロールアウトした試作第1号機です、C-1の実用化試験に使われたのち、1973年以降は飛行実験機(FTB=Flying Test Bed)として使用されています。国内開発したエンジンや航空機搭載機器を実際の飛行条件で試験するための機体です。T-4練習機のF3やSTOL実験機「飛鳥」のFJR710/600S、P-1哨戒機のXF7-10の各エンジンを右翼に搭載したり、最近では地対空ミサイルを妨害するレーザー妨害装置のターレットを搭載して試験を実施していました。

C-1は1978年以降、緑/茶/薄茶の3色の迷彩色に塗装されましたが、この1号機だけは初期の銀塗装のままとされています。また、実験機ですから正確なデータを計測しなければならず、そのため機首には長い標準ピトー管を装備しています。

 

■Kawasaki C-1 FTB

Kawasaki C-1 is a tactical cargo aircraft of Japan Air Self Defence Force and middle sized jet aircraft with 8 ton payload.The first flight of Kawasaki C-1 was made in 1971.After that,31 bodies were mass produced and 27 had been operated as of May,2012.The modeled Kawasaki C-1 FTB 28-1001 is the first prototype which was rolled out in 1970 as XC-1.After beig used for the test of practical use,it has been operated as Flying Test Bed-FTB since 1973.FTB is the aircraft which is used for the test flight of domestically developed engine and avionics under the actual flight conditions.FTB underwent the flight loaded with the engine of T-4 trainer,F3,STOL experomental aircraft Aska,FJR710/600S and P-1 patrol plane,XF7-10 on the right wing.Recently,FTB took the flight to experiment the turret of laser deception system which jams Surface Air Missile.

The body of C-1 is painted in green,brown,and beige since 1978,but only this first model remains in silver of its original color.

Besides,it is fitted with the long pitot tube on the nose to acquire the accurate data to fulfill its mission sa an experimental aircraft.

 

●スペック(Specifications)

乗員 Crew:5

全長 Length:29.0m

全幅 Wingspan:30.6m

全高 Height:9.99m

空虚重量 Empty weight:24t

最大離陸重量 Max take off weight:45t

最大積載量 Max payload:8t

エンジン Engine:P&W JT8D-9 Turbofan engine×2

推力 Thrust:6,600kg×2

最大速度 Max speed:800km/h(Mach0.78)

巡航速度 Cruise speed:650km/h(Mach0.65)

航続距離 Range:1,500km(Max payload)

実用上昇限度 Service ceiling:11,600m

最短離陸滑走距離 Take off distance:460m

最短着陸滑走距離 Landing distance:600m

実機



 



[20120802] 4520386300915  5880  7350


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