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No.243  MV-22B YW00 VMM-165 Miramar A/B US Marines by M-Series

Mシリーズから待望の新金型で何かと話題のティルトローター機オスプレイが発売されました。ホーガンが放つ傑作モデルになりそうな意欲作です。

 

ヘリと固定翼機のメリットを併せ持つ世界初の実用ティルトローター機。

待ちわびた方も多いと思いますが久しぶりの新金型で話題の航空機がモデル化されました。新年早々ですが今年一番の傑作になりそうな勢いを感じます。まず驚いたのはなんと通常のパッケージサイズだったことでした。別パーツ化での発売は珍しいですね。

 

両翼のエンジンナセル、ローターは別パーツで、取り付ける前の本体はこのような状態です。ショップさんからのアドバイスでは取り付けはともかく取り外しにはコツが必要で、強度の事を考えると外すことはあまりオススメしないとの事でした。

 

1/200スケールダイキャストモデルではおそらく初めての説明書付属だと思います。取り付けははめるだけなので簡単そうですが意外と入っていかず、無理な力をいれると破損する怖さを感じました。説明書にも壊れやすいので注意して組み立てて下さいと書いてあります。

 

本モデルには飛行状態を再現できるスタンドが付属しています。ローターが大きいので固定翼モードを再現するには必要なパーツです。ただC-130にも使える大きさのスタンドだけにちょっとバランスがよくないと思いました。

 

オスプレイのローターは大きいので駐機中に前方に傾けていると回転させることはできません。駐機中する場合のローター位置はこの角度に限定されます。操縦席のガラスは塗装表現ではなく透明パーツで再現されており、E-2Cからの流れを汲んで今後の主流になっていくと思われます。

 

当機最大の特徴であるティルト機構はギミックとして組み込まれています。これはF-14トムキャットに次ぐ可変であり男のロマンですね。実機でもローターは上向きにしたまま駐機することができ、剛性があるのでブレードが垂れ下がる事もありません。

 

他の機体と比較してみます。左は大型ヘリに分類されるCH-47Jチヌークです。同じツインローター機ですがブレードの長さはチヌークよりかなりコンパクトです。胴体の大きさはほぼ同サイズであることがわかります。でもチヌークを固定翼機のように飛ばす事はイメージが難しいですね。

 

2014年の航空観閲式では異例の演出として米海兵隊のオスプレイとF-35Aのモックアップが並べて展示されました。装備品を披露するイベントにおいて将来導入を予定している未来の翼が展示された事は報道でも大きく取り上げられました。

 

オスプレイのブレードには根元付近に折りたたみ機構があります。さすがにこのサイズでは再現されていませんが、1/72スケールでは折りたたみギミックが再現されているモデルも存在しています。更に主翼は90度回転することで空母上でもコンパクトに格納することができます。1/200でも頑張れば実現できたのではないか?と悔やまれます。

 

タキシング中はエンジンナセルを斜めに傾けた状態で移動します。尾翼には2枚の垂直尾翼を配しており、上からみるシルエットは固定翼機としての要件が多くを占めていることがわかります。ただしどちらかというと鳥類というより両生類や魚類(ハゼ?)のような印象を持ちました。

 

尾翼には黒地に黄色の縁取りをした隊長機のデザインが施されています。モデルの造形に目をやるとアンテナパーツやパネルラインなどのディテールもしっかりと作られていて、力を入れて開発している頑張りが感じられます。

 

背面には肉眼では一瞬見ただけではそうとわからないほどの細かいラインとステンシルが再現されていました。主翼基部にみられる溝はもしかして回転機構が再現されているのではないか?とついつい期待してしまいます。

 

ヘリコプターモードとしてホバリングする際にはプロペラを上側に向けます。2枚ローターの機体は他にもありますが左右配置は珍しく、操縦感覚も今までの航空機とは違うものだと思います。

 

革新的でありながら「危険な航空機」という印象を植えつけられてしまったオスプレイ。航空ファンであれば周知の事実ですが、実は事故率は他の航空機と比べても決して高くはありません。同じ垂直離着陸機であるハリアーはもう何十年も飛んでいるというのに何も言われませんね…。

 

ホバリングにより離着陸に長い滑走路を必要としない事は戦術輸送機としては非常に大きな利点と言えます。またこれは軍事に限らず離島における救難活動においても有効に機能することでしょう。消防庁が白地に赤十字マークをつけて飛ばしてくれたら当機のイメージも変わるのではないでしょうか。

 

オスプレイの名前の由来は「ミサゴ」という鳥の名からきており、空中でゆっくりと滞空し一気に降下して獲物を狙うところから付けられたそうです。ミサゴはホバリングできる鳥だそうで絶妙なネーミングセンスです。

 

配備に当たっては反対運動により厳しい監視が行われたオスプレイですが、そのおかげで各自治体が事前に飛来情報を流してくれるというメリットが生まれました。行動予定は秘密が基本の軍用機において事前に飛来する事がわかるという事はファンにとっては画期的でした。

 

オスプレイに対する反対運動が続く中、したたかに飛行実績を積み重ねて行動範囲を広げていったオスプレイ。早い時点で北海道での航空ページェントに参加したのは驚きました。その後横田基地のFSDでも展示されましたが私がみた範囲では、注目の機体見たさに集まった人達に囲まれた一番人気の機体でした。

 

左右のプロペラはシャフトで連接されており、同じ角度で同調して回転します。そのため写真を撮る時にも左右を合わせておく必要がありました。実機の撮影においてはどの位置で止まっているかで大きく印象が違ってくるため連写が必要になる機体かもしれません。

 

ヘリモードから固定翼機モードへの変換は約11秒かかるそうですが、実機を見たところその移行は注意して見ないと見逃してしまうほどスムースに行われます。

 

オスプレイのパイロットにはヘリコプターと固定翼機という異なる飛行特性の操縦感覚が求められる事になります。フライトシミュレーターでヘリの操縦をした事はありますがこれがなかなか難しいのです。

 

基本的には輸送機であり機体自体には武装品はありません。この機体の意義は目的地へ人員や備品を届ける事にありますが、ヘリよりも速く遠く、固定翼機では降りられない場所へも行ける事は敵にとっては大きな脅威になることでしょう。

 

固定翼機としてみると通常のプロペラ機と比べると明らかに大きなローターは違和感があると思います。まるで大きな武器をブンブン振り回しながら飛んでいるという印象でした。

 

日本の航空自衛隊も導入を決定しています。日本のように数多くの小さな島をもつ国家にこそ最適な機体といえるでしょう。現時点では佐賀空港を拠点とする案が有力のようですが整備拠点として木更津も候補にあがっています。

 

山岳遭難の際に「何故オスプレイを派遣しないのか?最新鋭なのに役たたずだ」と難癖をつけた人がいたそうです。結論的には近くに着陸する場所を設けることができる山岳という条件では積極的に投入する理由がないためであり、遠隔地や離島であれば当然オスプレイの利点が効いてくる事になります。

 

着陸時には低速でアプローチできるヘリコプターモードが使われます。というより前に傾けた状態で着陸する事はできないので必然的にそうなります…。某マスコミでは「すごい騒音です!」と報道していましたが、普段から聞きなれている航空ファンからすると静かな航空機だなぁ…という印象を持つことでしょう。音は静かです。

 

2015年の習志野降下訓練始めでも周辺自治体に配慮し…という理由で展示を中止するという状況が続いているオスプレイですが、「見たい派」の意見はどうやったら汲んでもらえるのでしょうかね。。。

 

以上、ホーガンMシリーズから発売されたMV-22Bオスプレイでした。追いかけるようにヘルパからもオスプレイが発表となりましたがおそらくOEM供給と予想しています。ホーガンは自社が開発する新金型モデルにおいて、人を唸らせるような素晴らしいモデルをいくつか出しています。このオスプレイも見所満載かつ手を抜くことなく作りこまれており、記憶に残るモデルになる事と思います。

 

 

 

 

実機



 

 


[20150119] 4897000365569  6426  7560


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