1/200
F-15J
航空自衛隊
第201飛行隊
千歳基地
Gulliver200
← BACK ↑ LIST NEXT →
ガリバー200シリーズから久しぶりの特別塗装機モデルが発売されました。コレクターならつい手が出てしまうラインナップです。
ガリバー200シリーズから久しぶりの特別塗装機モデルが発売されました。このモデルを初めて見たのは2016年のホビーショーで参考出品された時でしたから、試作から初米されるまでに少なくとも4年経ったことになります。展示会ではタンポ印刷の品質に納得がいっていない旨のお話を聞きましたので、技術的な課題もあったのかもしれません。またその間には中国が中心だった製造拠点も環境は大きく変わっており、紆余曲折もあったのではないかと思います。
F-15の主翼上面は平で広いため、大きな絵を描くには最適です。しかしその塗装作業の成果を見せるためには上空でロールを打って”捻る”必要があり、意外と披露できる機会はありません。
キャノピーの周辺には赤と白のストライプが入っています。またレドームの近くには花のデザインが描かれていて、文字通り60周年の記念に花を添えています。
垂直尾翼の外側には(おそらく)鷲の絵が描かれています。最初はてっきり飛行隊のシンボルである”熊”だと思い込んでしまい、そのデザインを理解することができませんでした…。 書かれている文字は拡大鏡があれば読むこともできます。 (尾翼外側) DEFENDING JAPAN Japan Air SelfDefense Force 60th ANNIVERSARY Since 1954 (尾翼内側) 2WG CHITOSE 201TFS "FIGHTING BEARS"
尾翼外側の鷹のデザインは左右で表情が異なっています。右側のデザインの方がわかりやすく、個人的にはこちらの方がしっくりときます。
主翼上面のキャンバスを使わない特別塗装機は、上から見ただけではノーマル機とほぼ変わりがありません。
第201飛行隊は北海道の千歳基地で誕生し、60周年を迎える間一度も他の基地へ移動することなく北の防衛任務に就いています。冷戦時代は旧ソ連との最前線基地として位置付けられ、厳しい自然環境の中でも休むことなく任務をこなしています。
この特別塗装機について調べてみると実機は2014年に登場しているようです。ホビーショーへ参考出品としてお披露目されたのが2016年で試作が完成しています。このペースで考えるとF-4EJ改のラストイヤー記念塗装機のモデルはこれか姿を現してもおかしくないという事ですね。ホビーマスターやアシェット社の製造力が早すぎるのかもしれません…。
1/200ダイキャストモデルの空撮を行っているといつも思うことがあります。パイロットフィギュアを搭乗させて欲しいと…。このままではドローンとなってしまいますからね。
最近の特別塗装機デザインのトレンドは、主翼上面の大きな面積を使って派手な塗装を行い、飛行隊マークなどのシンボルを大きく描く傾向があります。ホビーショーでの参考出品では第304飛行隊の特別塗装機も披露されていましたが今回の商品化は見送られたようです。
実機の世界に目を移すと特別塗装機の捕獲(撮影)は意外に難しいものがあります。航空祭などで展示されればいいですが、普段の訓練ではいつでも飛んでくれるわけではありませんし、見られるアングルも思い通りにいかないことばかりです。特に左右で違うデザインの機体は苦労するはずです。モデル化するにあたっても参考資料が多く必要になりますが、特別塗装機は一時的な期間に限られますので大変だと思います。
今回の再販では装備品がサイドワインダーから国産空対空ミサイルAAM-3へアップデートされています。ただの金型資産の使いまわしだけでなく、新しい要素の見直しをしてくれている点はうれしくなります。
1/200ダイキャストモデルの勢いがなくなってから数年が経過しました。寂しい限りですが忘れずに新商品を出してくれるガリバー200シリーズには感謝したいと思います。しかし中国を中心とする低コストでの生産は困難になり、価格の高騰と開発の長期化が避けられないものとなっています。しかし現実ではこの数年で素晴らしい、レベルの高い人気の記念塗装機がいくつも登場しています。この素晴らしい商材を活かさないのは大変もったいないと思います。 特に特別塗装機は実機を見た経験の有無によって思い入れが違いそうなので、製造計画では予測の難しさもあると思います。しかしF-4EJの運用終了に伴う第302飛行隊の白黒オジロ、そして第301飛行隊の黄・青カエルは全国区の人気と知名度を誇ります。なんとか、なんとか1/200でのダイキャストモデル化を実現して下さい!